乾燥したところで生育するサボテンですが、いったいどうやって水分を得ているのでしょうか?
雨季になれば雨水でしのぐことはできますが、乾季の時期はどのようにして水分を確保しているのでしょうか?
そこで今回は、サボテンが水を集めるしくみをテーマに話していきたいと思います。
サボテンはどうやって水を貯めるの?その水は飲用できるの?
次の2つの質問に答える形で説明していきます。
いったいどんな方法で体内に水を貯めているのでしょうか?
サボテンが貯め込んだ水を飲用として使用することは可能なのでしょうか?
サボテンの内部に蓄えられた水は飲用できるの?
残念ながら、内部にたまった水は飲用には適さないそうです。
サボテンの体の中には、貯水組織と言われる水を貯えることができるところが存在しています。
確かに、いくつかのサボテンは安全に水分を補給することができると言われています。
しかしながら、ほとんどのサボテンには有毒な成分が含まれているため、その水を飲んでしまうと下痢を引き起こすおそれがあります。
そのため、サボテンの水を飲んでみようと挑戦したり、非常時に飲んだりするのには向いていませんので注意してください。
どうやって内部に水を貯めているの?
サボテンの体を包む多くのトゲは、ガードする役割だけではなく、乾燥対策の一面を担っています。
実はあのトゲは葉や茎が変化したもので、水分の調節を行うのに役立っています。
トゲの先に滴る水滴を有効利用して、体内に貯めているのです。
あの大きな茎の中には、水を貯めることができる細胞が入っています。
また、球状のフォルムにして表面積を小さくすることで、水分の蒸発量を抑制することもできます。
一般的な植物は、昼間に光合成と呼吸を行い、夜間は呼吸のみを行っています。
光合成で産出される酸素量は呼吸で排出される二酸化炭素量よりも多いため、光合成によって酸素が作られると表現されます。
しかし、サボテンは無駄な水分を蒸発させないように昼間は光合成をせず、夜間に行っています。
まとめ
サボテンの体内に貯められた水は、飲むのには適していません。
空気中の水分がトゲの先に集められますが、それを大きな茎の中に貯めているしくみです。
サボテンのトゲにこんな戦略的な意味があったとは思いもしませんでした。